ラブライブ!劇伴レビュー 「Notes of School idol days」 Disc1編
今回はアニメ『ラブライブ!』より藤澤慶昌氏が製作した劇中音楽を収録したオリジナル・サウンドトラック、「Notes of School idol days」の楽曲を使用シーンなどを合わせながら1曲ずつ紹介。ボーカル入りの曲は原則として除外します。
音楽的な専門知識は全く無いのでその辺りはご容赦ください。
1.「始まりの朝(メインテーマ)[LM01]」
使用シーン:1期第5話にこ加入後の練習シーン
2期第1話穂乃果が第2回ラブライブ出場を決意するシーン
μ's Go→Go! LoveLive! 2015 Dream Sensation! イントロダクション 等
ピアノのメロディラインの入り方が印象的なこの曲。
劇中では新メンバーが加入したりμ’sが次のステップに進む段階などでかかる事が多々ありました。曲が進むに連れて様々な楽器が増えていくこの曲はまさにそんなシーンにふさわしかったと思われます。
深夜アニメのCMでも流れていたりPVでも使われている所謂代表的な曲、「ラブライブ!の劇伴といえばこれ!」といった方も多いのでは?
2.「(絶望)[LM05]」
使用シーン:1期第1話2年生3人が廃校の知らせを見るシーン
2期第7話予算申請書のシーン 等
イントロからドーン!と突き落としていくこの感じ。
ド直球で分かりやすいタイトル。でも曲調からすると頑張ればなんとかなるんじゃね?的な軽い感じの、絶望というよりはガーン!といった具合。使われてるシーンもそんな感じ。
3.「ルンルン↑どんより↓[LM06]」
使用シーン:1期第1話穂乃果が廊下をスキップしてるシーン
2期第4話屋上の練習開始のシーン 等
前半は軽やかな木管楽器のメロディが続いて中盤に差し掛かる辺りで「デデーン!」という音と共に曲調が変わり、「上げて落とす」を体現してる楽曲。
LM05と合わせてこういう分かりやすいタイトルがラブライブ!劇伴の魅力の1つでもあると考えています。
4.「ゆったりお昼休み[LM17]」
使用シーン:1期第1話2年生が音ノ木坂学院のアピールポイントを考えてるシーン
1期第9話ことり以外の8人が秋葉原でサングラスかけているシーン
木管楽器の流れがとても心地よく響きおだやかなメロディが午前中の授業終わりを癒やしてくれそうな楽曲。個人的には12時半辺りに聞くととっても雰囲気が出てると思います。
本編ブルーレイのトップメニュー画面でかかっている楽曲もこの曲、画面放置してこの曲を生活音やBGMにしていた方も多いと思われ、そういう意味でも知名度は割りと高いと思う楽曲。
5.「ん???[LM24]」
使用シーン:1期第1話穂乃果と雪穂の会話シーン
1期第4話1年生の授業風景のシーン 等
全体的にボリュームが静かな楽曲。1期前半で使われている楽曲はのほほんとしていたりいい意味でとぼけていたりなどこういった楽曲が多いイメージです。
6.「過ぎ去りし日々[LM09]」
使用シーン:1期第1話穂乃果が母親の卒業アルバムを見るシーン
2期第1話穂乃果と雪穂の会話シーン
2期第8話雪を手に取りながら言葉を紡いでいくシーン 等
思い出の回想、というか過去に浸っている様が頭に浮かんでくる楽曲。
「過ぎ去りし日々」と言うタイトルの様に決して楽しかった事ばかりじゃない過去だけど、そんな過去があるからこそ私達は今を歩いていける。そして、過去の出来事を思いながらも何か次の段階で進むきっかけを掴むシーンでこの曲はよくかかっていました。
7.「朝練[LM18]」
使用シーン:1期第1話穂乃果がUTXに向かうシーン
1期第2話神田明神での朝練シーン 等
太陽が輝いている晴れの日ようなイントロから始まり次はアコースティックギターのメロディライン、そして途中からピアノにバトンタッチし最後は2つの楽器がミックスされると言った完成度の高い楽曲。
1年のうちにたまに何回か自分でも驚くくらいスッキリ起きれた朝ってありますよね。現代では朝は憂鬱という印象が大半ですがこの曲はそれを忘れさせてくれるくらいそんなスッキリとした朝を思い出させてくれるようなナンバーです。
8.「理事長への談判[LM12]」
使用シーン:1期第1話絵里と希が理事長へ直談判するシーン
2期第3話ラブライブ予選の生中継について話し合うシーン 等
タイトル通り理事長室でのワンシーンで使われる楽曲。
理事長室という慣れない場に立っている緊張感を表せるジャズテイストが印象的。2期ではタイトルに囚われず様々な場面で使用されていました。
9.「幼き日の夕陽[LM13]」
使用シーン:1期第1話ことりが海未に「後悔したことある?」と尋ねるシーン
1期第13話穂乃果と海未の会話シーン 等
1話にてことりと海未が穂乃果1人でダンス練習している場面を見て、幼いころに3人で木の上で見た夕日を思い返すシーンでこの曲は初めて使われました。
その後の最終回13話「ですが、穂乃果は連れて行ってくれるんです。私やことりでは、勇気がなくて行けないようなすごいところに。」と告白するシーンでもこの楽曲が使われています。
前者は海未が穂乃果に、後者では穂乃果が海未に心打たれるという互いが互いを支え合っているんだなという事が改めて感じ取れました。
ちなみにこの2つの使用シーン、どちらも次に劇中でかかる曲が「ススメ→トゥモロウ」というのも共通的。サウンドトラックでもそういう構成となっております。
10.「前回のラブライブ![LM15]」
使用シーン:1期2期本編開始前アバンタイトルBGM
「前回のラブライブ!」でおなじみの30秒キッチリBGM。LM01に続くかそれ以上にメジャーな劇伴の1つだと思います。テレビのバラエティなどでもよく聞きますね。
金管楽器のファンファーレがアバンタイトルにふさわしい物語の始まりを予感付けています。
10.「チグハグ[LM16]」
使用シーン:1期第2話講堂使用許可を生徒会室に直談判するシーン
1期第5話バーガーショップでの穂乃果とにこの会話シーン 等
出鼻をくじかれたようなイントロ。
大事な話しをする場面なのに「しまった!◯◯を忘れてた!」といったような締りがないというかグダグダしてしまっているような状況が頭に浮かぶ楽曲です。
10.「気まずい空気[LM26]」
使用シーン:1期第2話ことりの書いた衣装のスカート丈を海未が気にするシーン
1期第6話希と凛がビデオカメラをまわすシーン
2期第1話生徒会室で2年生3人が会話しているシーン 等
これも全体的のボリュームが静かであり木管楽器の小さい音が気まずく相手に気を使っている様子を頭に浮かばせてきます。
個人的に最後の「ピッッッ」ていう終わり方がコミカルで凄く好き。
10.「作戦会議[LM07]」
使用シーン:1期第2話練習場所を探しているシーン
2期第10話ラブライブ本戦のルールについて話しているシーン 等
多分劇伴で一番使用回数が多いと思っている楽曲。
みんなで集まって何かを話すといった場面では度々この楽曲が使われていました。各々で色々考えているといった状況が感じ取れる楽曲です。
11.「チェイス[LM33]」
使用シーン:1期第5話凛がにこを追いかけるシーン
1期第9話ことりが秋葉原を逃げ回るシーン 等
「チェイス - 追う、追撃する」という意味合い通り、誰かが誰かを追いかけるシーンでかかっていた楽曲。
ギターのデケデケデケデケなど全速で今逃げてます!!と言った疾走具合が伝わってきます。ちなみにこの曲がかかっている時は確実はにこが誰かに追いかけられてます。そういう意味ではにこのテーマ曲のような扱い?
12.「きらめき[ED Arrange]」
使用シーン:1期第2話ことりの「海未ちゃん…おねがぁい!」のシーン 等
ピアノでED曲「きっと青春が聞こえる」をアレンジした楽曲。
スタッカートの聞いた飛び跳ねる感じのアレンジが曲の印象をまた別のものへと感じさせてくれます。
13.「憂いの夕暮れ[LM03]」
使用シーン:1期第2話ヒデコ・フミコ・ミカの3人が穂乃果を励ますシーン
2期第13話屋上で礼をしてから穂乃果が屋上を後にするシーン 等
「夕暮れ」とありますが実際に夕暮れのシーンでこの楽曲は使われておらず、それは多分日々の喧騒に追われて過ごす時間の隙間に必ず訪れる日暮れ時、オレンジ色に染まる夕焼けはあの頃のあの記憶を呼び起こす景色は心をスッキリさせてくれる。と言う心理的な意味の「夕暮れ」なんだと思います。
2話ではこの楽曲が流れた後に希が提案したグループ名「μ’s」の紙を穂乃果が見つけます。そして13話では屋上に水で描いた「μ’s」が消えていくシーンでこの楽曲がかかります。μ’sの始まりと終わりを体現したこの曲は私のオススメ、好きな劇伴の1つです。
13.「桜並木の通学路[LM10]」
使用シーン:1期第2話穂乃果が真姫を探すシーン
2期第6話アバン目新しさについて相談するシーン 等
春の訪れを実感させる優しいメロディラインの楽曲。
アコースティックギターの音色がそんな優しいメロディラインを彩ってくれます。春は気持ちの移り変わりの季節、劇中でも第2話で真姫に作曲を依頼する為に穂乃果が彼女を探し回るシーンで変わるなど、弱気な気持ちが移り変わった時にかかっていたのが印象的でした。
14.「真剣な眼差し[LM27]」
使用シーン:1期第2話穂乃果が真姫に歌詞を渡すシーン
1期第7話海未と絵里の会話シーン 等
ピアノの一音ずつでゆったりと始まりシリアスな曲調が流れていくこの楽曲。
前述の使用シーンでも穂乃果が真姫に「西木野さんの歌声好きなんだ」と言ったり海未が絵里に「そんな風に言われたくありません!」とまさに”真剣に”気持ちを訴えていた時に使用されていました。ちなみにイントロ頭からしっかりと使用されていたのは後者の方です。
15.「トホホ…[LM20]」
使用シーン:1期第5話穂乃果練習できずにむくれるシーン
2期第2話ことり、海未、真姫の3人が別荘で曲作りをするシーン 等
LM24と同様にちょっととぼけた感じの楽曲。
ちょっとしたことでづまづいた結果、「トホホ…」って感じになりでも深刻な悩みではない、コミカルな「いやぁまいったねどうしよう」的な雰囲気が伝わる1曲。
16.「友情[LM21]」
使用シーン:1期第3話ファーストライブ成功祈願を神田明神でお祈りするシーン。
1期第9話2年生が神田明神で会話するシーン 等
【TVCM】ラブライブ!OST「Notes of School idol days」ver.3
2年生3人が集まっている時によく耳にした印象。
第3話ではファーストライブへの想いをそれぞれが語り、9話ではその時の事を思い出す。LM13と並んで2年生を象徴する楽曲の1つだと考えています。聞いているだけで穂乃果・ことり・海未の3人が肩を寄り添って笑い合ってるのが頭に浮かんでくる。
17.「作戦開始[LM22]」
使用シーン:1期第3話ファーストライブ直前のシーン
2期第3話学院内でステージに出来る場所を探すシーン 等
ステージ前の緊張感、高揚感、不安、そして期待が一様に集まっている楽曲。
たった2分15秒の間に上にあげた感情が一気に伝わってくる曲調は見事だと思います。最初に使用されたのは2年生3人のファーストライブ直前で色々と準備しているシーン、初めてそこを見た人は期待感があったはずですし、2回目に見えた人は不安感に駆り立てられる。その時々によって曲の印象が変わってくる素晴らしい作りです。
17.「誰もいない[LM23]」
使用シーン:1期第3話ファーストライブ開演後のシーン
1期第12話ことりの留学を海未がメンバーに伝えるシーン 等
2年生のファーストライブ、観客が0人という痛いほど強烈なシーンで流れた楽曲。其のシーンも合ってこの曲が印象づいてる人は多いのではないでしょうか。
高音域をピアノの単音がそれを痛いくらいに伝え響かせてきます。他にも穂乃果がことりの留学の話しを初めて聞くシーンで流れるなど、どちらもとてもシリアスなシーンで使用されていました。
18.「悲しみの夜[LM04]」
使用シーン:1期第12話穂乃果が自分の部屋でうずくまるシーン
2期第11話駅のホームでメンバー全員が号泣するシーン 等
曲の一部のメロディラインがLM03と全く同じです。
2期ではこの曲がμ’sが証明写真を撮った後に流れ、LM03の方は屋上の「μ’s」が消えていくシーンが流れる。どちらも「μ’s」という存在があったという証明のシーンで流れており、彼女達に思いを馳せる時にこの2つのBGMは私の頭のなかでよく流れてきます。
19.「軽やかな昼下がり[LM02]」
使用シーン:1期第4話ことりがアルパカと戯れるシーン
1期第10話合宿へと出発するシーン 等
午後のマッタリとした空気を感じさせてくれる1曲。
LM17と合わせて午後12時半~午後2時くらいに聞くと昼下がりの雰囲気に合っててとてもいいです。其の時間以外でも日常BGMとして最適な曲。
20.「花陽の決意[LM25]」
使用シーン:1期第4話花陽がアイドルへの想いを告白するシーン
1期第9話絵里、穂乃果、海未がメイドカフェから帰るシーン
1期第13話にこりんぱなと穂乃果の会話シーン
2期第5話凛が衣装を着る決意をするシーン
2期第9話ヒデコ・フミコ・ミカの雪かきシーン
2期第11話おしまい宣言を聞いた後の3年生のシーン
【TVCM】ラブライブ!OST「Notes of School idol days」ver.1
この曲が目当てでサントラを買った!って言う人も多いのではないのでしょうか
曲の途中で山場を迎えるこの曲は、劇中でも大きな山場でかかることが大変おおくありました。1期と2期合わせてその使用回数なんと6回。
個人的に印象深いのはやはり1期4話と13話、前者は穂乃果が花陽を迎えるシーンで流れ後者は逆に花陽が穂乃果に私達のライブを見に来ないかと誘うシーンで対象的に使われてたのがとても残っています。
あとは2期5話で花陽と真姫が凛の背中を押したり、真姫がにこに「にこちゃん達のいないμ’sは嫌だ」と語るシーンでかかったりと、1年生組のテーマ的な側面もあると感じています。
21.「楽しい部活[LM28]」
使用シーン:1期第4話「真姫ちゃ~ん!真姫ちゃん真姫ちゃん真姫ちゃn」他
マーチングバンドの楽曲のようなメロディラインが特徴の曲。
さぁ!楽しい部活の始まりだよ!と言った準備や期待感が伝わってくる楽曲です。
思いの外Disc1だけでもかなりの内容になってしまいました。
1期前半でかかったものもあれば2期後半でも使われていたりなど多彩な楽曲がありました。
Disc2はこちらから