ラブライブ!劇伴レビュー 「Notes of School idol days」 Disc2編
前回のDisc1編からの続きでDisc2編です。Disc2は挿入歌のTVsizeが多数収録されているので劇伴はDisc1より少し少なめ。
レビューに入る前に今更ですがCD帯のキャッチコピーは
「私たちの大切なアイドル活動の日々、思い出してみてくださいね 」です。
1.「不審者、にこ[LM29]」
使用シーン:1期第5話にこが穂乃果とことりの朝練を覗くシーン
隠れながら覗いている最中の曲ということで隠密行動中というかちょっとミステリアステイストなメロディ。
多分他に使用箇所はなかったと思うんだよな~~ 曲調も曲調なので(笑)
2.「>ω</[LM08]」
使用シーン:1期第5話屋上での凛のダンスシーン
2期第6話部活系アイドル!μ’sです!のシーン 等
読み方は「テンションあがるにゃー!」
初使用は上記の凛が元気よく踊るシーンで曲調もまさに彼女を象徴しているかのような多数の楽器が混ざりあった楽しい感じ、ちょっと捻くれた言い方をすれば馬鹿っぽい曲調になっています。
そんな曲調が合っているのか上記以外にも色々な”楽しくバカやってる”シーンで流れていますね。
3.「説明しましょう![LM30]」
使用シーン:1期第5話花陽が伝説のアイドル伝説を紹介するシーン
1期第6話花陽が第1回ラブライブの概要を説明するシーン 等
上記のLM08が凛のテーマ曲ならこれは花陽のテーマ曲。
花陽が興奮しながら何かを紹介するシーンにはほぼ必ずこれが流れています。テンポの早いメロディの後ろで流れてるマリンバの音が彼女の興奮を見事に表現しきっています。
「凛はこっちのかよちんも好きにゃー」
4.「強き者[LM14]」
使用シーン:1期第5話「にっこにっこにー!」を披露した後のシーン
1期第11話にこがくじでハズレを引いた後のシーン
2期第3話A-RISEがμ’sへ宣戦布告したシーン 等
弦楽器の主旋律が緊迫した空気を上手く表現しています。でも初使用はにこの「アイドルらしさ」を見た後に2年生と1年生が凍りついてるシーン。
にこが色んな意味で活躍するシーンでよく流れていますが2期ではμ’sとA-RISEが対面するところで流れています。
にこは確かに「強き者」ですがA-RISEもその時のμ’sからすれば倒すべき「強き者」。もしかして発注の時点では1期の頃からA-RISEのテーマソングとして使う予定もあったのかな?なんて考えたり。
5.「にこの過去[LM31]」
使用シーン:1期第5話にこの過去を知った後の会話シーン
2期第4話矢澤邸から帰る時の会話シーン 等
LM14とは打って変わって、にこの悲しい過去を象徴するようなノスタルジックな音調が特徴。
穂乃果・海未・ことりの「これってあの時の!」な回想シーンでのマッチングは見事な使われ方でした。
6.「亜里沙[LM32]」
使用シーン:1期第7話亜里沙初登場シーン
1期第8話絢瀬姉妹の会話シーン 等
少し天然気味だけど芯はしっかりしており時には確信突いた発言をする、そんな亜里沙の特徴を上手く落とし込んだ楽曲。
この曲は亜里沙だけでもなく絵里がいるシーンでも流れており、繰り返されるピアノのメロディラインはそんな絵里の葛藤やジレンマを表してるのかな。とも考えています。
7.「明日の勝利のために[LM35]」
使用シーン:1期第8話オープンキャンパスについてのシーン 等
一度聞いたら耳から離れないようなTHE・スポ根!って感じの楽曲。その裏で廃校の有無が間もなく決まりそうになるというμ’sや絵里の焦り、焦燥感なんかも聞こえてきますね。
ラブライブ!1期はスポ根もテーマの1つに入っているのでその象徴たる楽曲だと思います。イントロ?の後に入ってくるエレキギターのソロがとてもカッコイイ。
8.「絵里のやりたいこと[LM41]」
使用シーン:1期第8話絵里と希の会話シーン
1期第13話絵里と穂乃果の会話シーン 等
LM32でもあったピアノの淋しげなメロディが絵里の生徒会長故の重責、心境を物語っているように聞こえてきます。
13話での使用シーンはそんな絵里が自らを受け止めてくれた穂乃果を元気づけるシーンで流れるのもこの楽曲。”やりたいこと”に全力で立ち向かってる今の絵里が情熱を見失ってしまった穂乃果を説得しているシーンは心境の変化が見て取れました。
9.「μ'sのはじまり[LM36]」
使用シーン:1期第8話穂乃果達が絵里に手を差し伸べるシーン
2期第9話絵里達がラブライブ最終予選のステージを見るシーン 等
【TVCM】ラブライブ!OST「Notes of School idol days」ver.2
絵里が穂乃果に手を差し伸べられ、希と共にμ’sへの加入を決めついに9人揃った時に流れた楽曲。
イントロの低音が高揚感を引き立て、終盤のファンファーレがここから始まるスクールアイドル「μ’s」の誕生を祝福してるかのような楽曲です。
第8話ではこの後にμ’sのデビューシングル、「僕らのLIVE 君とのLIFE」が流れます。
10.「メイド喫茶[LM45]」
使用シーン:1期第9話講2年生3人がメイドカフェで働いているシーン
ラブライブ!の劇伴ではちょっと珍しい?テクノサウンド系の楽曲。
メイド喫茶という日常から少し離れた空間にいるようなドキドキ感、または秋葉原全体をイメージしたゲームサウンドっぽさが特徴。0:28~くらいからPPPH入れたくなるのは自分だけではないはず。
11.「ミナリンスキー[LM40]」
使用シーン:1期第9話講ことりがメイドカフェでメンバーを持て成すシーン
2期第8話真姫のチョコ渡しの撮影シーン 等
南ことりさん伝説のカリスマメイド ミナリンスキーさんのテーマソング。
彼女の優しさや母性、抱擁力をイメージしたおっとりとした感じが聞いていてとても心地よい。
12.「大切なもの[LM01 TypeB]」
使用シーン:1期第9話厨房での2年生シーン
2期第5話絵里と希がにこに衣装を渡すシーン
2期第9話アバン前、雪が積もった穂むらのシーン 等
LM01(始まりの朝)のBバージョンとのこと。おそらく別バージョン、裏テーマ的な存在として作られたんだと思います。
後半に行くに連れてどんどん楽器が増えて力強さを増していっている曲調が印象的。「大切なもの」に「気づいた」確信的なシーンでよく使われていた気がします。
13.「アブないMermaid festa[LM38]」
使用シーン:1期第10話μ’sが海でPV撮影をしてるシーン
2期第5話2年生が沖縄の海ではしゃいでるシーン 等
μ’sの楽曲で唯一「vol1」「vol2」と番号が振り分けられてることで有名な「Mermaid festa」の名を冠した楽曲。例に漏れず使用されているのも海のシーン。
夏真っ盛りをイメージしたエレキギターのリードがとてもカッコイイ。
14.「ドタバタコメディ[LM34]」
使用シーン:1期第10話枕投げのシーン 等
忙しいドラムやギターサウンドで奏でるドタバタ感が直球で伝わってくる楽曲。
劇場版のサウンドトラックではM15Bとしてセルフアレンジがされています。
15.「逆境からのスタート[LM44]」
使用シーン:1期第11話屋上でのライブ前シーン
2期第3話ことり・海未・真姫がユメノトビラを完成させたシーン 等
LM21(友情)のアップテンポアレンジバージョン。
「完敗からのスタート」であった3話で流れたLM21のアレンジ版が「逆境からのスタート」。因果的なものを感じるというか意図的に合わせてきたのかな?と考えてしまいますね。
16.「嵐の予感[LM42]」
使用シーン:1期第12話アバン前、穂乃果が倒れたシーン
1期第2話「守れ!市民の平和を!」のシーン等
嵐の予感どころか嵐が吹き荒れてる時の楽曲。
今までは優しく流れていたピアノのメロディがまるで警報のように鳴り響いており今まで以上の緊迫感が溢れている楽曲になっています。
不調によりライブ中に穂乃果が倒れたシーンでかかっていたのが印象的ですが上に上げた通り、2話の「ことりちゃんは空!海未ちゃんは海!穂乃果は陸!」のシーンが実は初使用だったり。
17.「未練[LM19]」
使用シーン:1期第12話穂乃果の家にμ’sが見舞いに来るシーン
2期第5話1年生の3人が通学路を歩いているシーン 等
タイトル通りに「未練」を残してしまったかのようなストリングス、響いてくる弦の音、フルート等がそれを感じさせてきます。
この楽曲は珍しく2期でもまさに未練が残っているシーンで使用しており、新リーダーとしての凛の苦悩が伝わってくる見事な使い方でした。
18.「はなればなれ[LM43]」
使用シーン:1期第12話穂乃果がスクールアイドルを辞めると宣言するシーン
2期第9話2年生が本戦会場に向かおうとするも吹雪が酷くなるシーン 等
「スクールアイドル、辞めます」という穂乃果の言葉に愕然とするメンバーの感情がヒシヒシと伝わってくるようなメロディ。
中盤の盛り上がる部分はちょうど1期12話のにこが穂乃果に「こんなことで諦めるの!?」と慟哭するシーン、2期9話ではことりと海未が穂乃果に「諦めちゃダメ!」「私だってやりたいんです!」と今まで穂乃果に引っ張られてきた2人が逆に穂乃果を引っ張っていこうと叫ぶシーン。この2つと見事にシンクロしており映像と音のマッチングがとても素晴らしかったです。
1期12話や1期サントラではこの後流れるのが「きっと青春が聞こえる」の穂乃果ソロバージョンであり、穂乃果の孤立や孤独感を感じさせてきます。
19.「新しい場所へ[OP Arrange]」
使用シーン:1期第13話アバン前、穂乃果をヒフミの3人が励まそうとするシーン 等
ご存知OP「僕らは今のなかで」のインストアレンジ。
あの楽しげな楽曲をここまで悲壮感漂う曲に落とし込むのは藤澤慶昌恐るべしといったところ、今まで楽しくアイドル活動をしていた穂乃果の落胆ぶりをイメージしたアレンジなのでしょうか。
20.「アキバ探訪[LM39]」
使用シーン:2期第8話1年生がカフェで会話してるシーン
1期サントラ曲なのに2期でしか使用シーンが聞き取れませんでした…
サブカルチャーグッズが国内最大級に揃っている秋葉原で何かを探している…といった感じのイメージの楽曲でしょうか。1:40~から流れてくるダイヤル音みたいなのが凄くテレホマンっぽい。
真姫が希と絵里が何かを隠し事をしているんじゃないか?とちょっとした推理を凛と花陽に相談する場面で使われているのは妙なマッチングしていたり。
21.「アキバの日常[LM11]」
使用シーン:1期第13話ヒデコとフミコがダンスゲームで勝負してる楽曲
上記のシーンでダンスの終わりにほんのちょっとアウトロが流れている楽曲。
何も目的もなく音ノ木坂学院の生徒達が学校帰りに秋葉原に寄り道していく時はこんな感じの気持ちなんでしょうかね?個人的にハードオフの店内BGMに凄く似てる気がします。
ちなみに僕の知っている秋葉原の日常はこんな感じの曲調のイメージじゃないです。
22.「Dance! Dance! Dance![LM46]」
使用シーン:1期第13話ミカと穂乃果がダンスゲームで勝負してる時の楽曲
ダンスゲームで穂乃果が今までの自分のスクールアイドルとしての日々を思い出すシーンで流れています。そんな穂乃果の心境の変化が始まったような楽曲です。
他の楽曲よりも”何かの曲のインストバージョン”といった気色が強く、普通に歌詞をつければ楽しい曲が仕上がりそうな楽曲。
ということでラブライブ!1期サントラ 「Notes of School idol days」 の劇伴レビュー、いかがでしたでしょうか。
こうしてみるとバリエーションがとても豊富で映像とのマッチングが素晴らしい楽曲がたくさんあると私も再度実感致しました。
皆さんもこの劇伴を聞いて激動のTVアニメ1期を思い返してみてはどうでしょうか?
次回は2期サントラ「Notes of School idol days~Glory